この記事を読む前に、まずは宿を確保しましょう
盛岡の観光スポットをたっぷり巡るなら、やっぱり一泊してじっくり楽しむのがおすすめです。移動の疲れを癒せる快適な宿を事前に確保しておくと、旅の満足度がグンと上がりますよ。
盛岡ってどんな街? 旅好きが惚れ込んだその理由
岩手県の県庁所在地・盛岡市は、2023年にニューヨーク・タイムズ紙が発表した「世界で行くべき52か所」に選ばれた城下町です。そのニュースは記憶に残っているという方も多いのではないでしょうか。
でも正直に言うと、その話題を聞いても「盛岡って、わんこそばの街でしょ?」くらいのイメージしかなかったんですよね。それが実際に訪れてみたら、もう大大大好きになってしまって。街全体が美術館みたいで、歴史と暮らしが自然に混ざり合っている感じがとにかく心地よかったのです。
この記事では、盛岡市街を歩いて感じた魅力を余すことなくお伝えします。
こんな人におすすめ
- 歴史ある街並みをのんびり歩きたい人
- フォトジェニックなスポットを探している人
- ご当地グルメを思いっきり楽しみたい人
- ひとり旅や友人との女子旅を計画中の人
盛岡の一番の魅力は、徒歩で回れるエリアに歴史・建築・グルメが凝縮されていることです。時間がなくても、半日から一日あれば十分に街の魅力を満喫できます。2026年も変わらず多くの旅行者を惹きつけている、盛岡市街の見どころをまとめてご紹介しましょう。
この記事でわかること
- 盛岡城跡公園の歴史と四季の楽しみ方
- 岩手銀行赤レンガ館の見どころと入館情報
- 趣ある肴町・鉈屋町エリアの歩き方
- 盛岡三大麺それぞれの特徴と食べ方
- 盛岡市街へのアクセス方法
盛岡市街の基本情報 │ この街はこんな場所
盛岡市は岩手県の中央部に位置し、北上川と中津川という二つの清流が市街地を流れる水の都です。江戸時代には南部藩の城下町として栄え、現在もその面影が街並みに色濃く残っています。
盛岡駅を中心として、城跡公園・赤レンガ館・肴町・鉈屋町といった主要スポットは徒歩15〜25分圏内にまとまっています。循環バス「でんでんむし」も走っているので、足に自信がない日も安心です。
盛岡が特別な理由は、歴史的建造物と現代の暮らしが不自然なく共存しているところ。重要文化財の建物の隣に地元の人が集う商店街があり、400年前の石垣の前で子どもたちが遊んでいる。そんな当たり前の風景が、旅人にはたまらなく愛おしく映ります。
見どころ1 盛岡城跡公園 │ 東北三名城の石垣と四季の彩り

盛岡城跡公園はこんな場所
盛岡城跡公園は、別名「岩手公園」とも呼ばれる市民憩いの緑地です。もとは南部藩の居城だった盛岡城の跡地で、国の指定史跡、日本100名城、日本の歴史公園100選と三つの称号を持つ格式高いスポットです。
慶長2年、南部藩初代藩主・南部信直が築城を開始し、寛永10年に3代藩主・南部重直が入城したことで完成を見ました。その後明治期に建物の大半が取り壊されましたが、明治39年に近代公園の先駆者として知られる長岡安平の設計によって「岩手公園」として整備され、現在の姿へと生まれ変わりました。
面積は約9.2ヘクタール。本丸・二ノ丸・三ノ丸・淡路丸といった曲輪の配置が今もはっきりとわかる、スケールの大きな公園です。
おすすめポイント① 盛岡産花崗岩の石垣
この公園を訪れたら、まず石垣に目を奪われることでしょう。盛岡産の花崗岩を積み上げた石垣は東北三名城に数えられるほどの美しさで、苔むした表面や石を切り出したときに残った刻印など、細部まで見ていると時間を忘れてしまいます。
天守閣のような建物は残っていませんが、この石垣の存在感があれば十分。本丸跡の高台からは、岩手山を望む開けた景色が広がっていて、晴れた日には思わず深呼吸したくなります。
おすすめポイント② 文人たちの歌碑めぐり
園内には、石川啄木・宮沢賢治・新渡戸稲造ゆかりの歌碑や文学碑が点在しています。啄木の「不来方のお城の草に寝ころびて 空に吸はれし 十五の心」という歌碑はとくに有名で、啄木が10代のころにこの公園で感じた青春の一ページが刻まれています。文学好きなら一つひとつを丁寧にたどる散策がおすすめです。
おすすめポイント③ 四季ごとの楽しみ方
盛岡城跡公園は、季節ごとに全く異なる表情を見せてくれます。
- 春: 約250本の桜が咲き誇る「盛岡さくらまつり」が4月に開催。夜はぼんぼりに照らされた桜が幻想的な雰囲気を演出します。
- 初夏: 5月には藤棚、7月には鶴ヶ池周辺を紫陽花が美しく彩ります。
- 秋: モミジやイチョウが色づき、石垣を背景にした紅葉の美しさは格別。
- 冬: 「もりおか雪あかり」ではキャンドルに灯されたミニかまくらが園内を包み、幻想的な空間が広がります。
豆知識コラム 盛岡城跡公園は1906年の開園以来、100年以上にわたって市民に親しまれてきました。石垣の一部では現在も修復工事が継続しており、300年後の人たちに伝えるための丁寧な作業が続いています。職人さんたちの「300年後の人にも見てもらえる仕事をする」という言葉は、盛岡の人々の誇りそのものです。
見どころ2 岩手銀行赤レンガ館 │ 東京駅と同じ設計者が手がけた国の重要文化財

岩手銀行赤レンガ館はこんな場所
盛岡城跡公園から中津川を渡ってすぐの場所に、赤レンガと緑のドームが目を引く美しい建物が現れます。これが岩手銀行赤レンガ館です。
明治44年に旧盛岡銀行の本店行舎として落成したこの建物は、東京駅を設計したことで知られる辰野金吾と、その教え子で盛岡市出身の葛西萬司による設計。辰野金吾が手がけた建築としては東北地方に唯一残る作品であり、1994年には現役の銀行建築として初めて国の重要文化財に指定されました。
2012年に銀行としての営業を終了し、約3年半の保存修理工事を経て、2016年7月に公開施設「岩手銀行赤レンガ館」として生まれ変わりました。
おすすめポイント① 外観はまさにフォトジェニック
中ノ橋のたもとに立つその姿は、赤レンガと白い帯が生み出す縞模様、ルネッサンス様式の重厚な輪郭、そして緑のドームと尖塔が重なって、思わず立ち止まってカメラを向けたくなる美しさです。
「東京駅に似てるな」と思ったら正解。同じ設計事務所によるものなのです。中津川と中の橋と一体となった景観は、盛岡を代表する風景として長く愛されています。
おすすめポイント② 無料ゾーンと有料ゾーンの違い
館内は2つのエリアに分かれています。
岩手銀行ゾーン(無料)では、多目的ホールや、盛岡の産業・商業の歴史を紹介するライブラリーラウンジを見学できます。多目的ホール上部のシャンデリアや欄間の装飾は、明治の職人技術の粋が凝縮されていて見応え十分。
盛岡銀行ゾーン(有料:一般300円、小中学生100円)では、応接室・支配人室・当時から使われている金庫室などが公開されています。金庫室の分厚い扉や細部の装飾は、明治期の建築技術と銀行の格式を肌で感じられる見どころです。映像でも岩手銀行の歴史をわかりやすく紹介しています。
建物内外ともに、撮影禁止場所を除いて撮影が可能なのもうれしいポイント。
Tipsコラム 有料の盛岡銀行ゾーンは、たった300円でとても充実した見学ができます。建物内部の装飾は外観と同様に精巧で、天井の石膏モチーフや廊下の手すり装飾など、細部まで視線を向けると発見が止まりません。30分から1時間ほど時間を確保しておくとじっくり楽しめます。
岩手銀行赤レンガ館の基本情報
- 営業時間: 10:00〜17:00(入館は16:30まで)
- 定休日: 火曜日、年末年始(12月29日〜1月3日)
- 料金: 岩手銀行ゾーン無料、盛岡銀行ゾーン一般300円・小中学生100円・未就学児無料
見どころ3 肴町・鉈屋町エリア │ 江戸から続く商人の街と酒蔵の記憶

肴町商店街 │ 岩手県唯一の全天蓋アーケード
岩手銀行赤レンガ館のすぐそばに、「ホットライン肴町」という全長365メートルのアーケード商店街が続いています。岩手県で唯一の全天蓋式アーケードを持つ商店街で、その歴史は江戸時代まで遡ります。
「肴町」という地名は、かつてこの一帯に鮮魚や乾物を扱う商人が多く暮らしていたことに由来します。藩政時代から300年以上続く歴史のある商店街で、現在は約80店舗が軒を連ね、地元の人と観光客が自然に交わる賑やかな空間になっています。
アーケードがあるおかげで、雨の日も雪の日も関係なく快適に散策できるのが盛岡の冬旅にとって特にありがたい点です。地元の八百屋さんやパン屋さん、老舗の喫茶店など、観光地色が薄くてかえって居心地がよく、「生きた街」を歩いている感じがします。土曜日の午前中には地元野菜が集まる朝市的なにぎわいも見られ、地域に根ざした商店街の魅力を感じられます。
鉈屋町エリア │ もりおか町家物語館と江戸の記憶
肴町から少し歩くと、静かな路地に古い町家や酒蔵が並ぶ鉈屋町エリアに入ります。盛岡の旧市街のなかでも特に江戸・明治時代の雰囲気が色濃く残るエリアで、近年は観光客の注目も高まっています。
このエリアの拠点となるのがもりおか町家物語館です。平成18年まで実際に酒造りが行われていた「旧岩手川鉈屋町工場」の酒蔵を改修し、2014年にオープンしました。
4棟の建物から構成されていて、それぞれに違う魅力があります。
- 母屋: 総合案内所とカフェがあり、散策の起点として最適
- 大正蔵: 昭和30年代の盛岡商店街を再現した「時空の商店街」があり、懐かしい看板や生活用品が並ぶ。1階では岩手・盛岡の特産品や工芸品も購入できます
- 文庫蔵: 鉈屋町ゆかりの人物紹介と、親子で楽しめる絵本コーナーがある
- 浜藤の酒蔵(浜藤ホール): 江戸時代後期に建てられた市指定保存建造物。舞台機能を持つホールとして各種イベントが開催されます
入館料は基本無料(一部企画展は有料)なので、気軽に立ち寄れるのもうれしいポイントです。
鉈屋町の路地を歩くと、今も残る古い町家の佇まいや、清水が湧き出す「大慈清水」など、城下町の風情がそのまま残されているのを感じられます。時間に余裕があれば、地図を片手に裏路地をゆっくり歩いてみてください。
Tipsコラム もりおか町家物語館の大正蔵1階にある「時空の商店街」では、和グルミソフトクリームが人気メニューです。盛岡でしか味わえない一品なので、ぜひ立ち寄ってみてください。施設スタッフの方が街のことをとても丁寧に教えてくれるので、鉈屋町散策の前に一度寄るのがおすすめです。
見どころ4 盛岡三大麺 │ わんこそば・盛岡冷麺・じゃじゃ麺

盛岡は「麺の街」なんです
盛岡といえばグルメ。そして盛岡グルメといえば、「わんこそば」「盛岡冷麺」「じゃじゃ麺」の盛岡三大麺が欠かせません。総務省の家計調査で中華麺の購入が全国の県庁所在地で第1位になったこともあるほど、盛岡市民にとって麺は日常に根ざした食文化です。
三つともまったく異なる個性を持ち、それぞれに深いルーツと食べ方の作法があります。初めて盛岡を訪れるなら、ぜひ三種類すべての制覇を目指してみてください。
わんこそば │ 給仕との掛け合いがたまらないエンターテインメント
わんこそばは、「はい、じゃんじゃん」という掛け声とともに給仕の方がお椀に一口分のそばを次々と投げ込んでくれる、岩手を代表する食文化です。「たくさん食べてもらいたい」というおもてなしの精神が発祥とも言われています。
蓋を押さえれば終了のサインで、それまでは次々とそばが追加されます。薬味はとろろ・鶏そぼろ・もみじおろしなど多彩で、飽きずに食べ進められます。食後には食べた杯数を記した証明書を発行してくれる店も多く、体験型グルメの代表格として旅の思い出になること間違いなしです。
一般的に15〜20杯が一人前のそばの量に相当すると言われています。何杯食べられたかで旅仲間と盛り上がれるのも、わんこそばならではの楽しさです。
盛岡冷麺 │ コシと透明感が別格の一杯
盛岡冷麺は、1954年に朝鮮半島北部出身の青木輝人さんが盛岡市内の自身のお店で提供し始めたのが起源とされています。「盛岡冷麺」という名称が定着したのは1986年ごろのこと。それ以来、盛岡を代表するグルメとして全国に名を広めてきました。
最大の特徴は、小麦粉とじゃがいものでんぷんで作られたコシの強い半透明の麺。箸で持ち上げるとしなやかな弾力が伝わってくるほどで、そのつるりとした口当たりは一度食べたら忘れられません。
スープは牛骨や鶏ガラでじっくり取った、甘みとコクのあるあっさり系。そこに酸味のある自家製キムチが加わると、複雑なおいしさが完成します。トッピングのりんごやスイカ(季節によって異なります)が清涼感を添えてくれます。
辛さは店によって異なりますが、多くの店で「別辛」という少しずつキムチを加えて調整できるオーダー方法を採用しています。辛いものが苦手な方でも安心して楽しめます。
焼肉店で提供されることも多く、「焼肉の〆に冷麺」というのが盛岡スタイルですが、近年は「冷麺を食べるために焼肉店に行く」という逆転現象も起きているほどです。
じゃじゃ麺 │ 盛岡人のソウルフード
じゃじゃ麺は、「炒めみそうどん」を意味する料理で、中国北東部の麺料理をヒントに、白龍の創業者・高階貫勝さんが盛岡の人々の味覚に合わせてアレンジし、屋台から広めたのが始まりとされています。
平打ちの麺に秘伝の肉味噌・細切りのきゅうり・ネギが乗り、そこにおろしショウガ・にんにく・ラー油・お酢などの薬味を自分で加えながら混ぜて食べます。「最初はピンとこなくても、三回食べるとハマる」と言われるほど、食べるほどに虜になる一品です。
最後に必ず試してほしいのが「ちーたんたん(鶏蛋湯)」。麺を食べ終えたお皿に生卵を割り入れてスープを注いでもらう玉子スープで、肉味噌の旨みが溶け込んだ締めの一杯は格別のおいしさです。じゃじゃ麺を注文したら、ちーたんたんをセットで楽しむのが盛岡流の食べ方なんです。
盛岡市街へのアクセス・行き方
新幹線・電車でのアクセス
- 東京から: 東北新幹線で約2時間10分〜2時間30分。JR盛岡駅下車
- 仙台から: 東北新幹線で約40〜50分。JR盛岡駅下車
- 青森から: 東北新幹線で約50分〜1時間10分。JR盛岡駅下車
盛岡駅から主要観光スポットへは徒歩または市内循環バス「でんでんむし」でアクセスできます。
車でのアクセス
東北自動車道・盛岡インターチェンジから市街地の各観光スポットへ約20〜25分。市内には有料駐車場が複数あります。盛岡城跡公園には地下駐車場(93台)が併設されています。
市内の移動
盛岡駅から観光スポットへは次のルートが便利です。
- 盛岡城跡公園: 盛岡駅から徒歩約15分、循環バス「でんでんむし」で約10分(盛岡城跡公園下車すぐ)
- 岩手銀行赤レンガ館: 盛岡駅からバス約10分(盛岡バスセンターななっく前下車すぐ)、徒歩約25〜30分
- 肴町商店街: 盛岡バスセンター下車すぐ
- もりおか町家物語館: 盛岡駅からバス約20分(南大通二丁目下車、徒歩約7分)
盛岡観光のポイント・注意点
営業時間・料金まとめ
| スポット | 入場料 | 定休日 |
|---|---|---|
| 盛岡城跡公園 | 無料 | 年中無休 |
| 岩手銀行赤レンガ館(有料ゾーン) | 大人300円、小中学生100円 | 火曜・年末年始 |
| もりおか町家物語館 | 無料(一部有料) | 要確認 |
混雑情報と訪問のコツ
- 春の桜まつり期間(4月): 盛岡城跡公園は週末を中心に大変混雑します。平日の訪問や、朝早めの時間帯がゆったり楽しめておすすめ
- 盛岡三大麺のランチタイム: 人気店は12時前後に行列ができることが多いので、11時台の早め入店か、13時以降を狙うと待ち時間が短くなります
- でんでんむしバス: 右回りと左回りがあります。どちらに乗るかで所要時間が変わるので、事前に路線を確認しておくとスムーズです
服装・持ち物のアドバイス
盛岡城跡公園は起伏があり石畳も多いため、歩きやすいシューズを強くおすすめします。鉈屋町エリアも石畳の路地が続くので、ヒールは避けた方が無難です。
冬は積雪があるため、防寒・防水対応のブーツや靴が必須。春・秋も朝晩は冷え込むので、一枚羽織れるものを持参しましょう。
まとめ │ 盛岡は一度訪れたら必ずまた来たくなる街
今回は、盛岡市街を代表する4つのテーマでその魅力をお伝えしました。
盛岡城跡公園では、400年の歴史を刻む花崗岩の石垣と、文学者たちが愛した公園の空気に触れることができます。岩手銀行赤レンガ館では、東京駅と同じ設計者が手がけた明治建築の美しさを間近で堪能できます。肴町・鉈屋町エリアでは、江戸時代から続く商人の街と酒蔵の記憶が息づく盛岡の原風景に出会えます。そして盛岡三大麺は、旅の記憶を鮮明に刻む「味の体験」として、きっと盛岡を好きになるきっかけになるはずです。
歴史ある城下町でありながら、街全体がどこかほっとする温かさを持っている盛岡。「また来たい」と思わせる街というのは、こういう場所のことを言うんだなと、訪れるたびに実感します。
ぜひ、次の旅先の候補に盛岡を加えてみてください。きっと素敵な出会いが待っています。
旅の前に宿をチェック!快適な盛岡滞在のために
盛岡の街歩きを思いきり楽しむためにも、ゆっくり休める宿選びは大切です。盛岡駅周辺から主要観光スポットまでアクセスしやすいおすすめの宿をまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
※本記事の情報は2026年4月現在のものです。料金・営業時間・定休日は変更になる場合があります。お出かけ前に各施設へ最新情報をご確認ください。


